編集部ブログ

文化

2020.10.20

山の葉が色づく頃となりました

旅行情報雑誌が行った、人気の紅葉スポットを尋ねるアンケートで、山形県蔵王のロープウェイの紅葉が全国1位になったそうです。コロナで遠出は難しい状況ですが、こういう時こそ、自然の美しさに触れたくなります。
ところで、蔵王といえば歌人の斎藤茂吉の故郷の山で、蔵王熊野岳山頂には茂吉の歌碑も建てられています。
「陸奥をふたわけざまに聳えたまふ 蔵王の山の雲の中にたつ」
蔵王の雄大な風景が目に浮かびます。
茂吉は精神科医でもあり、青山脳病院の院長を努めながら、精力的に創作活動を行いました。生涯に詠んだ歌は1万8千首近く、17冊の歌集を発表しています。1953年に70歳で亡くなるまで歌を読み続けたと言われています。
私たちも身近な秋を感じながら、何か歌集を手に取ってみるのも、悪くないのではないでしょうか。

2020.10.13

日本で最初の全身麻酔

 10月13日は、江戸時代の外科医であった華岡青洲が初めて全身麻酔を用いた手術を成功させた日です。1835年のことで、記録に残るものとしては、世界初です。

華岡青洲の話はドラマにもなったりしているので、ご存じの方も多いでしょう。江戸時代に、既にそのような外科手術(乳がんの摘出)が行われていたことは驚きです。しかし、当時の日本で世界に先駆けた医療が行われていたことは、一部の人間にしか知られていなかったのではないかと思います。少なくとも、誰もが全身麻酔の手術を受けられるような状況ではなかったでしょう。医師の情報というものは、今も昔も大変重要なものだと改めて感じさせられます。弊社の『国民のための名医ランキング 』には、希望する人が最善の医療を受けられるようにとの願いが込められています。自分自身や周りの人のためにも、是非手に取ってみてください。

2020.09.29

日本の古典を読みませんか

 本居宣長といえば、教科書にも載っている国文学者として、よく知られています。古典の研究に力を入れ、『古事記』の研究では『古事記伝』44巻を執筆しました。日本の古典の魅力を伝えるのに、本居宣長は大きな役割を果たしています。

ともすると、私達は、古事記をはじめとした古典が現存していることを当たり前のことのように思ってしまいます。しかし千年以上前の書が伝えられているというのは、考えてみれば大変なことです。本居宣長のような古典の価値を理解する先人達がいなかったら、歴史の中に失われていったかもしれません。その意味では、現代に生きる私達も、先人の伝え続けてきた古典の素晴らしさを理解し、次代に伝えていくことは義務だと言えるかもしれません。

9月29日は、宣長忌、本居宣長が没した日です。古典に触れ、日本文化の背景について考えてみるのも、有意義な秋の過ごし方ではないでしょうか。

2020.09.15

読書を通じて先人の智慧に学びませんか

 以前、9月15日は「敬老の日」でしたが、その由来をご存知でしょうか。

1947年のこの日に、兵庫県の野間谷村で開かれた敬老会が元で、そこから全国で行われるようになったそうです。当初は「としよりの日」という名称だったのが、1964年に「老人の日」に改められ、1966年から「敬老の日」となりました。

現在、祝日としての「敬老の日」は9月の第3月曜日に変更されていますが、今でも9月15日は、老人福祉法によって「老人の日」と定められています。

「老人」という言葉にはネガティブなイメージを持つ人が多いようですが、「老」というのは、もともとは、先達や物事をよく知る人、という尊敬のニュアンスを伴う言葉です。

先人の言葉には、それだけの価値があるということでしょう。弊社の「日本人の誇り」シリーズにも、貴重な先達の証言が収められています。また、未来の古典たり得る書籍も刊行されています。多くの書籍を読み、自分が老人として次代に言葉をつなげていくことができたら、それは素敵なことではないでしょうか。

2020.09.08

国際識字デーを知っていますか?

 今日、9月8日は、ユネスコが「国際識字デー」に定めている日です。世界には、読み書きを学ぶことができない子供たちが、まだ何億人もいます。生まれ落ちた環境のために、本を読むこともできず、読書の楽しみを奪われている子供たちが少なくないことに心が痛みます。

新型コロナが引き起こした経済問題の解決のために各国は力を入れていますが、一方では、コロナ以前からの貧困で、子供が読書を楽しむ余裕を持てないという国は多いのです。日本でも、子供の貧困は大きな問題になっており、決して他人事ではありません。

子供たちが良い本を読めること、そして大人が良い本に触れ、その感動を伝えることは、社会にとって、きっと大切なことに違いありません。これから秋も深まっていきます。読みたくて読めずにいた本があれば、これから開いてみませんか。

2020.09.01

読書の秋と防災の日

9月になり、東京では、やっと暑さもひと段落したように感じられます。今日は「防災の日」、1923年に関東大震災が発生した日です。

9月は台風も多く、何かと災害に悩まされる時期ですが、不測の事態への備えをするにはいい機会なのかもしれません。天災に見舞われた時の準備だけでなく、健康問題や家族の将来への備えなどを見直すのもいいのではないでしょうか。弊社の『国民のための名医ランキング』も、いざという時の心強い備えとなるものです。ぜひご家庭に準備しておいてください。

ところで、9月1日は、幸田露伴の娘の幸田文の誕生日だそうです。とびぬけて著名な作家ではないと思いますが、今日のgoogleのロゴが幸田文にちなんだものになっていて、少し驚きました。やはり読書の秋ということでしょうか。皆様も、何かじっくり読める一冊を手に取ってみられては如何でしょうか。読書を楽しめる時間のある人生は幸せなものだと思います。

2020.08.18

暑さが続きます

 「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がありますが、どうも最近の日本には、あてはまらなくなっているようです。彼岸を過ぎて、むしろ暑さが増していると感じていらっしゃる人が多いのではないでしょうか。

先日は、浜松で史上最高と並ぶ41.1度という暑さを記録しました。驚くような暑さですが、世界ではさらに上があり、アメリカのデスバレーで54.4度を記録し、89年ぶりの暑さとのことです。

もっとも、人類が記録しているのは、ほんの数百年分の地球の気象にすぎません。地球温暖化という言葉も頭に浮かびますが、地球規模の営みの中では、少々の暑さも寒さも、些細な変化にすぎないのかもしれません。

人間として、大自然に敬意を払うことを忘れないようにしたいと思います。

暦の上では、8月23日が「処暑」にあたり、暑さの峠を越えるとされています。まだまだ暑い日が続きそうです。家を涼しくして読書など如何でしょうか。

2020.08.11

新本と古本

 先日、身内が荷物の整理をして、かなり大量の本を、大手の古書チェーン店に売ったという話を聞きました。かなり昔の本ばかりだったらしいので、よかったのですが、新刊が普通に流通しているような書籍を古書チェーン店に売るのは、出版に関わる人間からすると、ちょっと待ったをかけたくなるものです。なぜかと言えば、古書店で本が売れても、著者や出版社には全く利益にならないからです。

弊社では、新刊が流通している間は、できるだけ古書店を利用せずに、書店やネット通販を利用して頂くことを、皆さまにお願いしています。出版文化を守るためには、それが必要だと考えているからです。

著者であれ編集者であれ、自分たちが関わった本は、できるだけ多くの人に読んでもらいたいというのが当然です。その意味では、古書店も、本を皆さまに届ける窓口のひとつではあるので、全く否定するわけではありません。ただ大規模な古書チェーン店で本が大量に右から左へと売買されている現状というのは、出版の世界にとって、あまり望ましいものでないのは確かです。もしも書籍のほとんどが古書チェーンで流通することになれば、出版の仕組みは成り立たなくなります。

自分の好きな作家や出版社があるという方には、あらためてお願い申し上げます。是非とも書店で新本を購入して、作家や出版社を応援してください。それはきっと、本という大切な文化を守ることにつながるはずです。

2020.07.29

よい本との出逢いを

 例年だと、もう夏休みの時期ですが、緊急事態宣言下でのコロナ休校があった影響で、東京のほとんどの小中学校で夏休みの開始が遅くなっています。弊社近くの小学校からも毎日児童の元気な声が聞こえて来て、当たり前だった日常が変わったのを、こんなところからも実感します。

今年の夏は、コロナの影響で、例年より遠出したり娯楽施設を利用する機会が減りそうという人も多いでしょう。こういう時こそ、日常の生活を見直し、充実させるチャンスです。あの時読んだ一冊で人生が変わった、ということも大袈裟でなくあり得るでしょう。これからも弊社は、皆さまと本の良い関係を作るためのお手伝いをできたら、と考えています。

全ての人が、良い本と出逢えますように。

2020.07.14

「世界に広がる工芸の輪」展開催(石川県)

 いしかわ生活工芸ミュージアム(石川県立伝統産業工芸館)で「世界に広がる工芸の輪」として、日本の伝統工芸を愛する世界の作家とその作品を紹介する企画展が、7月17日(金)~8月24日(月)の予定で開かれます。『漆に魅せられて』のスザーン・ロスさんの作品も展示される予定です。
『漆に魅せられて』のスザーン・ロスさんの作品

いしかわ生活工芸ミュージアムで開催される「世界に広がる工芸の輪」チラシより

2020.07.13

梅雨の「しとしと」ふる雨は何処へ?

 先日、雨のため車での移動中に聴いていたラジオで、気象予報士の人が、最近の日本の梅雨は「しとしと」という表現が使えなくなってきたと話していました。そして、梅雨が昔のように静かな趣のある雨ではなく、豪雨となり頻繁に災害をもたらすようになってしまったと嘆いていました。

雨の擬音語は、「しょぼしょぼ」「しとしと」「ぽつぽつ」「ぱらぱら」「ばらばら」「ざあざあ」などがあり、後ろに行くほど雨脚が強くなるのだとか。(「しょぼしょぼ」は聞いたことないですが、これは生まれ育った地域によるかもしれません)

気象の変化が、言葉に影響を与えていくことは、どうしようもないことではありますが、豊かで美しい日本の言葉はいつまでも残って欲しいものです。

2020.06.30

スザーンさんが小学校の教科書に登場

 昨日に続き、漆アーティストのスザーン・ロスさんの話題です。

 今年、ACジャパンのキャンペーンで、スザーンさんの仕事への取り組みが流れているので、ご覧になった方もいらっしゃるでしょう。

 「職人の道は、一つの生きる道」「作らないとこの文化はすぐ消えてしまう」「人類のために、この漆文化、残してほしい」

 漆文化を愛し、日々、その表現に情熱的に取り組んでいるスザーンさんの言葉が、沢山の人に伝わってほしいと思います。

 そんなスザーンさんが、今年、小学5年生の教科書に登場しています。

 漆の美しさに魅かれ、その思いだけを胸に、一人来日し、昔ながらの伝統工芸の世界に飛び込んだスザーンさん。

 ところで輪島塗は、大雑把に言って、木地(きじ)作り、下地から上塗りまでの少なくとも数回漆を重ね塗りするきゅう漆の工程、そして、加飾とよばれる、美しい飾りをつける工程―例えば、沈金(ちんきん)、蒔絵(まきえ)など、全部で100以上もの工程があるそうです。ご存知でしたか!?(*'▽'*)

2020.06.29

スザーン・ロスさん「日本の良いところを失わないで!」

 通勤途中に野菜の無人販売所が数店あり、時々利用します。旬の新鮮な野菜が手に入るので、とても重宝しています。日本には、当たり前のようにある無人販売ですが、日本以外の国にはあまりないようで、初めて無人販売所を目にした外国人は「盗まれないの?」「自分の国ではあり得ない!」などと衝撃を受け、感動するそうです。

人が見ていなくてもきちんとお金を支払う、誰も見ていないからといって盗まない、こういう日本の美風は、いつまでも残って欲しいですね。

漆に魅せられて」の著者・漆芸家のスザーン・ロスさんは、著書の中で次のような話を紹介しています。イギリスで生まれ育ったスザーンさんの日本観は、日本人とは視点が違い、非常に興味深いです。

 「東京に最初に来て驚いたことは、道端に植木鉢がいっぱいあったことです。イギリスだったら、すぐに盗まれてしまいます。

2020.05.27

良いものを長く使う

 先日、靴の修理屋に行ったときのこと。修理方法についていろいろ質問していると、お店のご主人が「昔は革靴を修理しながら10年以上も大切に履いている紳士がいたものだよ。」と懐かしそうに話してくれました。

いまは服飾品でもなんでも、安く使い勝手のよいものが手に入りやすい時代ですが、良いものを手入れしながら長く大切に使うというのは、とても心豊かなライフスタイルだなと感じます。

日本の伝統工芸品である「漆」も、美しく軽く頑丈で、一度持つと一生ものの品なのだそうです。残念ながらいま日本の漆工芸は後継者不足でこのままでは途絶えてしまう、というところまで来ています。

イギリス人のスザーン・ロスさんはそんな漆文化を担う、輪島在住の漆職人です。(最近ではACジャパンのCMにも出演していらっしゃいます。)

漆に魅せられて』はスザーン・ロスさんが来日した当時のエピソードや人生で大切にしていることを楽しく語ったエッセイです。美しい漆作品や、手作りで改装した工房、能登の美しい自然の写真も多数掲載しています。

2020.05.06

もうすぐ母の日

今年の母の日は5月10日ですが、新型コロナウィルス感染拡大で販売が落ち込んでいる花業界では、10日の母の日に限らず5月いっぱいにわたり花を贈ろうという「母の月」キャンペーンが始まったそうです。

先月末から我が家でも花を飾るようになりました。花の香りや生命力に気持ちが和らぎ癒されています。なぜ今までやっていなかったのか!と思うくらいです。この習慣はコロナがおさまっても続けようと思っています。

草花が美しい季節にぴったりの俳画集『行く道に花の咲かない道はなく』は贈りものにもおすすめです。

2020.05.05

自宅で過ごす時間に電子書籍を

 緊急事態宣言が5月31日まで延長されました。不要不急の外出を自粛するよう要請されているため、自宅で過ごす時間が長くなっているという方も多いのではないでしょうか。自宅で過ごす時間が長ければ、読書する機会も増えると思うのですが、書店の休業や営業時間短縮が相次いでいて、好きな本を買うのも今までのように気軽にはいきません。書店に並んだ多くの本の中から自分の読みたい本を探すのは楽しいものですが、こういう状況ですので、電子書籍にも目を向けてみるのはいかがでしょうか。

紙の本に馴染んでいる方にとって、電子書籍はちょっと敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、スマホ、タブレット、パソコン、などインターネットにつながる機器があれば大丈夫です。電子書籍を購入するために会員登録をしたり、支払い方法を設定したりというのがやや億劫に感じられるかもしれませんが、登録が済んでしまえば、手軽に電子書籍を購入することが出来ます。

漫画中心の電子書籍サイトも多いのですが、以下のサイトなら、一般書を多く扱っており、弊社の書籍も購入できます。

honto

https://honto.jp/ebook.html?cid=ip_hb_hm_03

紀伊国屋書店 Kinnopy(キノッピー)

https://www.kinokuniya.co.jp/

BOOK☆WALKER

https://bookwalker.jp/

amazon

https://www.amazon.co.jp/

ぜひ、上記サイトで「桜の花出版」で検索してみてください。社会全体が大変な状況に置かれていますが、弊社の書籍が何らかの形で皆様方のお役に立てれば幸いです。

2020.05.04

漆芸作家 スザーン・ロスさんからのメッセージ

 漆芸作家であり、弊社の『漆に魅せられて』の著者でもあるスザーン・ロスさんは、今年1年、ACジャパンの全国キャンペーン新聞広告とラジオCMで、「認め合うことが、チカラになる。」というメッセージを発信しています。

新型コロナで今までの価値観の転換を求められていますが、いつまでも変わらぬ大切なものもあるはず。

本の冒頭で、スザーンさんはこう語っています。

「この本は、人生に関する本であり、幸せと、それを失うことに関する本でもあります。

日本の知恵で世界を救うことについて語った本であり、日本人が、歴史ある美しい文化を、そうと知らずに捨てていることを知らせる本です。

そして、人生の中で大切なものは何か、ということについて、私たちの価値観を問い直す本でもあるのです。」

今日は、そんなスザーンさんの言葉を本の中から紹介したいと思います。