編集部ブログ

歴史

2020.07.09

『THE NEW KOREA』再発見(2)

 『THE NEW KOREA』には興味深い点が数多く存在します。ちょっとしたことでも、調べてみると面白いことが判明します。例えば、巻頭にある著者名、アレン・アイルランド(Alleyne Ireland,F.R.G.S.)に付けている"F.R.G.S."。これはいったい何でしょうか。朝鮮や日本旅行記などを出版した、イザベラ・バード(1831-1904)も『Unbeaten Tracks in Japan(日本奥地紀行)』で、自分の名前に"F.R.G.S."を付けています。

調べると、イギリス王立地理学協会(Royal Geographical Society)の「特別会員」だけが名前の後に付与できた称号でした。この称号は筆者の社会的地位、学術的立場を表わしたものだったようです。女性初の"F.R.G.S."を授与されたのがイザベラ・バードでした。王立地理学協会は今も存在していますが、特別会員の地位は今と違っていてもっと高かったのではないでしょうか。アレン・アイルランドは約40年間に亘って世界を旅して、その研究成果を発表しました。『THE NEW KOREA』は欧米の植民地と日韓併合(合邦)との違いを比較するものでもあります。『THE NEW KOREA』にはまだまだ新たな発見がありそうです。

2020.06.08

今、こうして生かされていることに感謝

 「89歳、人生なんだってできるのよ!」の著者・奥村正子さんの根幹を作った体験。

それは、1945年5月29日の「横浜大空襲」です。

横浜大空襲では、米軍のB-29爆撃機517機とP-51戦闘機101機による横浜市街地への無差別攻撃により、1万人もの人が亡くなり、30万人以上が罹災したといわれています。

先日、「大空襲に遭ってから、もう75年ですね。私は、あの時、死んでいてもおかしくなかったのに、こうして生かされているのだから、有難いと思って一日一日を大切に生きなければと思ってます」と奥村さんがしみじみと語って下さいました。

横浜大空襲については、著書の中でもページを割いて書かれてあります。そんな奥村さんと、現代の女子高生との興味深いやり取りを本書からご紹介します。ベンチプレス世界チャンピオンとはまた違った奥村さんの一面を垣間見られるかと思います。

2020.06.01

零戦パイロット・原田要さんを偲んで

 弊社より『零戦老兵の回想』と『わが誇りの零戦』の2冊の著書がある

零戦パイロット・原田要さんが99歳でお亡くなりになり、善光寺で「お別れの会」が執り行われてから、

もうすぐ丸4年が経とうとしています。月日の早さには只々驚くばかりです。

生前、原田さんは、戦争は二度とやってはいけないと仰っていました。

同時に、戦争で尊い命を擲った人たちがあったからこそ今の日本の平和があるのだから、

その人たちに感謝しなければいけないとも仰っていました。

在りし日の原田さんを想い浮かべると、原田さんの想いを次代に繋いでいかなければ!!という気持ちがふつふつと湧いてきました。

今日は、原田要さんを偲んで、原田さんの想いを『わが誇りの零戦』の中から紹介したいと思います。

2020.05.28

『THE NEW KOREA』再発見

 『THE NEW KOREA―朝鮮(コリア)が劇的に豊かになった時代(とき) 』の著者、アレン・アイルランド(Alleyne Ireland 1871-1951)の生涯について、日本ではまだ詳しく分かっていないことが多いです。それらを少しずつ調べていくのもこの本の魅力です。アイルランドは「ピューリッツァー賞」を創設した、ジョーゼフ・ピューリツァーの秘書でもありました。1920年に『An adventure with a genius; recollections of Joseph Pulitzer』というピューリッツァーの回顧録を出版しています(2019年に一部映画化されました)。

その6年後の1926年に『THE NEW KOREA』は出版されました。日本語版の表紙で使われている筆者の写真が大変印象的ですが、他の写真はいまのところ見つかりません。あるのはアメリカ人のイラストレーター、アルバート・スターナー(albert sterner 1863-1946)が残した『The traveler』と題したスケッチです。1926年に描かれたもので、まさに『THE NEW KOREA』が発売された年のアイルランドの姿です。その印象的な眼に映った、1920年代の「朝鮮が劇的に豊かになった時代」とはどんなものだったのでしょうか。生涯に亘る研究成果の集大成というべきものが、『THE NEW KOREA』です。イギリス人の植民地学専門家が見た日本と韓国の併合分析。是非、一度読んで頂きたく思います。