編集部ブログ

医学

2020.10.23

未知の臓器発見『第四の唾液線』

がん細胞の研究中に偶然に発見!最新の映像化技術で頭部をスキャンした結果、これまでの技術では認識不可能であった新たな「唾液腺」が発見されたとのことです。MRIやCTで、体のすみずみまで分かるようになった気になっていましたが、まだまだ人体は未知の領域だったのですね。発見された臓器は3.9㎝、結構大きく、頭部で新発見というのが驚きです。人体には舌下・喉・耳の下側の3カ所に唾液腺がありますが、新たに発見された唾液腺は、鼻腔と喉の接合部分にあり唾液を分泌し、喉や口を潤しのみこみをスムーズに行なう機能があるようです。

2020.10.08

ホウ素中性子捕捉療法(最新医療1)

2020年6月から「切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部がん」について、「ホウ素中性子捕捉療法」の保険診療が開始されました。ホウ素中性子捕捉療法は、がん細胞に選択的に取り込まれたホウ素が中性子を捕捉することにより引き起こされる核分裂反応を利用する治療法です。正常細胞にほとんど損傷を与えず、がん細胞を選択的に破壊することができます。得意な症例は、皮膚から浅い部位にある、手術でがんを取り切ったとしてもがんが周囲の正常組織に浸潤しており、再発を起こしやすい腫瘍です。具体的には悪性脳腫瘍や、周囲に浸潤しやすい種類の頭頸部腫瘍です。再発悪性脳腫瘍については、まだ治験段階ですが、近い将来診療可能となると期待されています。『国民のための名医ランキング2021-2023』では、ホウ素中性子捕捉療法について、京都大学複合原子力科学研究所の鈴木実教授にインタビューして分かりやすく解説をしてもらいました。今後注目される画期的な治療法です。

2020.10.02

日本で世界初、がん光免疫療法承認、新時代到来

がん光免疫療法の新薬アキャルックスが、厚生労働省から製造販売承認を取得したと楽天メディカルが発表しました。いよいよがん治療新時代が始まった!と心躍る気持ちです。治療効果が高く、正常な組織にはほとんど影響がないという『がん光免疫療法』は、患者さんにとって大きな奇跡的朗報です。この治療法の発案者は小林久隆先生、長年アメリカ国立衛生研究所で研究されている日本人です。

楽天メディカルジャパンが開発した同薬は、2019年に先駆け審査指定制度対象品目の指定を受け、2020年3月に条件付き早期承認制度の下で承認申請されていました。異例とも言える速さで、このほど世界で初めて承認されました。この治療法の特徴は、体内の免疫機能である抗原抗体反応を、光を当てることで患部でのみ限定的に行い、非常に効率的にがん殺傷ができることです。さらに、殺傷して細かくなったがん細胞を、免疫細胞が取り込み、がんの情報をゲットした免疫細胞によるがん攻撃力もアップするという多角的な治療法です。今回の承認は頭頚部がんですが、将来的にはがんの8割~9割のがんに有効との予測で、がんが痛みを伴わず治せる時代に手が届きそうです。

2020.09.18

健康な100歳をめざして

 厚生労働省が、「全国の100歳以上の高齢者は過去最多の8万450人となり、初めて8万人を超えた」と発表しました。100歳以上の高齢者は、調査開始時の1963年に153人。1981年に1000人超え、1998年に1万人を超えました。すごい伸び率です。ただ、健康な100歳の方ばかりでなく、認知症など介護が必要な人口が増えて早急の対策が必要とされています。日本赤十字社医療センター初のオリジナル書籍『健康な100歳をめざして―予防と治療法を現役医師が解説!』では、健!康!な!100歳を迎えるために、健康長寿を延ばすためのポイントを網羅しています。

2020.07.12

前向き思考でアレルギー改善

 産経新聞の記事で、前向き思考でアレルギー症状が改善したというニュースを読みました。前向きな気持ちが花粉症などのアレルギー症状を改善させるという研究結果を山梨大の中尾篤人教授(免疫学)らの研究グループが発表し、欧州アレルギー学会誌「アレルギー」のオンライン版に掲載されたということです。「病は気から」というのは、経験的に実感しますし、また東洋医学的には古くからいわれています。

2020.06.19

新型コロナ対策「集団免疫作戦」のスウェーデンに異変

 スウェーデンは、国民に大規模な外出自粛を求めず、徐々に集団免疫を獲得するという方針を取ってきました。6月に入り、感染者の比率は他の北欧諸国に比べはるかに高く、死亡率は世界最悪の部類に入るとのニュースが報じられました。各国で、國土の広さや人口密度、年齢層、医療状況など違い、一律にこの方法が適していると言えませんが、スウェーデンが新型コロナウイルス対策に成功すれば、経済的ダメージを最小限にして人命も守るというモデルケースになったはずです。しかし、どの時点なら各国の対策に評価を下せるのか、難しいところです。

2020.05.15

なぜ医療崩壊寸前? 必須「優秀なかかりつけ医」

緊急事態宣言発令前より、ずっと「医療崩壊寸前」が懸念されています。なぜ医療崩壊寸前(すでに医療崩壊している病院も?)なのでしょうか? なぜなら、そもそも普段から医療現場は、パツパツの状態で余力がないのです。普段でも、病院では予約しても長時間待たされ、医療フタッフにも余裕のなさを感じることが多くあります。そんなところへ、感染症流行という負荷がかかればひとたまりもありません。つまり、医療現場が通常の診療に余力のある状態にならなければ、いざという時すぐにパンクする可能性があるというわけです。

その解決策の一つに、「かかりつけ医」「総合診断医」の充実があります。医療改革は、実は古くて新しい課題です。総合診療パイオニアで、日本の医療システム改革の担い手の1人である竹村洋典Dr(現・東京医科歯科大学総合診療科教授)をインタビューした『救いの総合診療医―新・総合診療専門医が日本の医療を変える! 』では、この問題を取り上げています。竹村洋典Drは、「優れたドクターG(総合診療医)に近隣で、いつでも受診できる、個人的な事情にも配慮してくれる、そして、何より的確に病気を診断し、必要な場合は適切な基幹病院を探し、原因探しの毎日から救ってくれる、そんな未来がやってくる」そんな夢に向かって、猛ダッシュしているドクターです。