編集部ブログ

2020.10.22

『THE NEW KOREA』再発見(4)

 日本と韓国が併合されて16年後の1926年、ニューヨークの出版社から一冊の本が出版されました。黄色いハードカバーにタイトルは『THE NEW KOREA』と書いてあります。著者は英国人の植民地研究家で、ピューリッツァーの秘書でもあった、アレン・アイルランドです。これまでに、アフリカ・アジアの植民地に関する詳細なレポートを出版してきたアイルランドがその生涯で最後に出版したのが『THE NEW KOREA』です。内容は日韓併合によって韓国の政治、経済、教育、医療、産業などの分野がいかに変化したかということを比較・分析したものです。興味深いのはアイルランドが日韓併合による変化を分析することに徹底し、政治的な問題に対する私見は極力排している点です。読者としては、世界の植民地政策を40年近く研究したアイルランドに日韓併合の是非を語ってもらいたいと思うのですが、そこはさすがにしっかりとした理由を述べています。これはもう名文と言ってよいと思いますが、序文であえてその議論を避けた理由が書かれています。現代にも通じる内容で地政学などを用いて日韓関係を鋭く分析をしており、大変興味深い部分です。是非、この序章だけでも読む価値はあります。このリンクはアレン・アイルランドの死亡記事です。短いですが、どのような人物だったのか知る事ができます。