救いの総合診療医 - 新・総合診療専門医が日本の医療を変える!

優れた「ドクターG(総合診療医)」が、あなたの苦悩を解消!
近くでいつでも受診できる、個人的な事情にも配慮してくれる、そして、何より的確に病期を診断し、病院探し、原因探しの毎日から救ってくれる。そんな未来がやってくる。

その実現のため、今、国家プロジェクトとして、医療改革が進んでいる。ドクターGの第一人者に、今後の日本の医療制度について聞いた。

救いの総合診療医 - 新・総合診療専門医が日本の医療を変える!

  • 著者:桜の花出版 取材班
  • 価格:790円(税込869円)
  • ページ数:176ページ
  • ISBN-10:4434225111
  • ISBN-13:9784434225116
  • 発売日:2016/11/17
  • サイズ:17.2 x 10.9 x 1.5cm
  • 発行:桜の花出版/発売:星雲社

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シリーズの紹介

*現代医療を考える

医療は、日進月歩である。
昨日まで助からないと言われた人が、今日には助かる時代になった。
通常困難な手術も名医によって奇跡的に助かる患者がいる一方で、さして難しくもない治療で、医者という名の野巫によって殺される患者もいる。

主治医の誤診で改善しないまま、他の病院を回り、治療薬を貰うも治らないばかりか、ひどい場合は、処方された薬によって致命傷を残し、ショック死を起こしたりするケースもある。

このような医療の現状を鑑み、ここに、明日の医療を切り拓く最新治療を紹介する。

内容紹介

大きな病院は常に患者でいっぱいで、何時間も待って受けるのは5分診療。

いつも癌の不安におびえ、今の不調の原因はいつまでたっても分からない。病院回りに時間を費やすのではなくもっと有意義な人生を送りたいと、日本の高齢者の多くが思っている。日本は、高度な医療を国民皆保険で受けることができる、世界でも稀有な国なのに、なぜか人々の医療に対する満足度は低い。

そこで、日本の総合診療改革の中心的存在、竹村 洋典 教授(三重大学医学部附属病院総合診療科)に、インタビューした。

早稲田大理工学部から防衛医科大卒業後、米国テネシー大学家庭医療レジデントを経験し、アメリカ家庭医療専門医の資格を持つ竹村医師。

家庭医先進国アメリカで、多彩な研修を経験し、のちに日本型総合診療医の構想を構築する基礎を学んだ。今、日本の医療の改革の中心にいる人物だ。

在宅医療 ー総合診療医は、単に医療機関に来院した人だけを診療するだけではなく、医療機関の外に出て在宅医療もきちんと対応することが要求されている。

在宅医療 ー総合診療医は、単に医療機関に来院した人だけを診療するだけではなく、医療機関の外に出て在宅医療もきちんと対応することが要求されている。

<はじめに>より引用

最初に異変や違和感を感じた時、何科に行けばよいか迷うことがある。

例えば、頭痛、胃もたれ、ふらつき、倦怠感、何かの違和感など、症状は複合的で曖昧なものである。これら軽度の症状には、大病を知らせる重大な異変の可能性があるにも拘わらず、一発で言い当てられる内科医は少ない。医師からは、「自分の専門領域では異常はないので他の診療科に」と言われるのはまだマシな方で、その大半は「異常ありませんね!」の無責任な一言で終わってしまうのである。或いは、ストレス性、心因性が原因と言われて精神科を紹介されることもある。

日本の場合、大病院の診療科は細分化され、さらに各医師が得意とする専門領域や治療法も分かれる。これは、病気が確定している患者にとってはよいが、原因が特定できない患者や複合的な症状がある場合、各病院を彷徨ってしまうことになる。

これを的確に診断、方針を決めるのが総合診療医である。従来の「かかりつけ医」と違い、専門的な訓練を受けた「臓器にかかわらず様々な身体や心の問題に対して診療する医師」である。もちろん、手術などが必要ならば各専門医を紹介する。

医療費の各国比較―アメリカでは総医療費の対GDP比(%)も一人当たりの医療費も世界一高い

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国(厚労省)が推進する医療改革の目玉は2018年度から新設される「総合診療科」専門医である

国(厚労省)が推進する医療改革の目玉は2018年度から新設される「総合診療科」専門医である

総合診療医が注目されているのは、日本の医療システムを変える可能性があるからだ。そこで、日本の総合診療医の中心的存在である竹村洋典医師にインタビューした。そこから見えて来たのは、日本が目指すべき医療の明瞭なヴィジョンだった。

それは、新しい日本型の家庭医が地域にしっかりと根付き、初期診断と治療、健康管理を指導する体制である。重症者や各臓器の専門医の対応が必要と判断すれば、地域の基幹病院、大学病院に患者を紹介する。そうすることによって、大病院に患者が集中することを避けることができるし、専門病院は本当の重症者に集中することができる。

この竹村医師のインタビューは広範囲に及んだ。忙しい診療の合間に竹村医師は、ある患者の診断例から国家の医療政策まで熱く一気に語ってくれた。その中で見えてきたのは、高齢化社会と医療費の問題を解決するためには、総合診療医育成こそが鍵ということである。

患者にとって「総合診療医」こそが、本当に必要な医師であるのだ。

インタビューを行なった医師の紹介

竹村 洋典 医師

竹村 洋典 医師

三重大学大学院医学系研究科臨床学系講座家庭医療学分野・医学部附属病院総合診療科教授

昭和57年 早稲田大理工学部から防衛医科大入学、
昭和63年防衛医科大卒業、
昭和63~平成2年 防衛医大病院等で総合臨床医学研修、
平成3~6年 米国テネシー大学家庭医療レジデント、
平成10~13年 防衛医大病院総合臨床部・助手
平成13~19年 三重大学医学部附属病院総合診療科・准教授、
平成21年 同病院教授、
平成22年 同大学大学院医学系研究科臨床医学系講座家庭医療学分野 教授・同医学部附属病院総合診療科 科長。

アメリカ家庭医療専門医、アメリカ家庭医療学会フェロー、日本プライマリ・ケア連合学会プライマリ・ケア認定医・指導医、同学会理事、日本内科学会総合内科専門医・指導医、同学会評議員、日本医学教育学会代議員。日本プライマリ・ケア連合学会和文誌編集長、Asia Pacific Family Medicine Journal編集長。医学博士。

目次

はじめに

第1章 総合診療医とは何か

運動機能で健康寿命が決まる

   これからの医療改革を推進する総合診療医
   高度でありながら幸福でない日本の医療
   医療の進歩と共に進む医師の専門性
   国民皆保険制度でどの病院もフリーパス
   総合診療医が日本の危機を救う
   優れた総合診療医とは?

第2章 竹村洋典 医師インタビュー

   日本と海外の比較
   日本独自の家庭医を目指して
   教育を変えれば医療が変わる
   医療政策の提言
   夢と情熱を持って進む!

*現代医療を考える

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