信頼の腰痛・脊椎治療 ─ 寝たきりリスク「ロコモティブシンドローム」を回避する!

周囲の人に「急に最近何か姿勢が悪くなったみたい」と言われたら、要注意!
最近特に増えている「成人脊柱変形」は、年相応の加齢による変化かな…と放置してしまいがちだが、背骨が曲がり始めると、筋肉で支えきれなくなり、6カ月から1年くらいで急激に悪化する場合があるので、専門医への受診が必須だ。

現在、75歳以上の人のほぼ3人に1人は、要介護認定者となっているが、要支援・要介護になる人の25%は運動器の障害で、脳卒中や痴ほう症より多い。

超・高齢化社会の中、寝たきりの未来にまっしぐらにならないために、本書紹介の『ノルディック・ウォーキング』をはじめ、筋力をつけて、いつまでも生き生き健康な人生を送ろう!

今回、整形外科、特に脊椎外科の分野で最先端を行く久野木順一 医師(日本赤十字社医療センター・整形外科センター長)にインタビューした。

腰痛の原因は15%しか分からないというデータがまことしやかにささやかれるが、優れた脊椎整形外科医は、痛みの原因9割以上を特定できるという。

骨盤と背骨のバランスは個人で違い、整形外科分野は想像以上にオーダーメイド治療を必要とし、名医は個人差を見極めることができる。整形外科分野で、何を指針としたら良いのか、その核心を聞いた。

信頼の腰痛・脊椎治療

  • 著者:桜の花出版 取材班
  • 価格:790円(税込869円)
  • ページ数:128ページ
  • ISBN-10:4434225170
  • ISBN-13:9784434225178
  • 発売日:2016/10/13(予定)
  • サイズ:17.2 x 10.9 x 1.1 cm
  • 発行:桜の花出版/発売:星雲社

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シリーズの紹介

シリーズ≪希望の最新医療≫

*現代医療を考える

医療は、日進月歩である。昨日まで助からないと言われた人が、今日には助かる時代になった。同じ手術でも、医者という名の野巫によって殺される患者もいれば、名医によって奇跡的に助かる患者もいる。

主治医の誤診で改善しないまま、他の病院を回り、治療薬を貰うも治らないばかりか、ひどい場合は、処方された薬によって致命傷を残し、ショック死を起こしたりするケースもある。

このような医療の現状を鑑み、ここに、明日の医療を切り開く最新治療を紹介する。

内容紹介

平成12年に介護保険制度が施行されて以来、要介護認定者数は増え続けている。当初、要介護認定者数(要支援を含む)は220万人だったが、平成18年には440万人と倍増し、そして平成22年には500万人を超えた。 75歳以上の人のほぼ3人に1人は、要介護認定者ということになる。

自分がそうならないためには、どうしたら良いか?

インタビューした久野木順一 医師(日本赤十字社医療センター・整形外科センター長)は、脊椎外科手術のスペシャリストである。
だからこそ、どうしたら手術しないで済むか、自分の足でずっと歩き続けることができるかなど、明快な解答が帰ってきた。

平成19年に日本整形外科学会が提唱した言葉「ロコモティブシンドローム(ロコモ:運動器症候群)」は、加齢に伴う筋力の低下や関節や脊椎の病気、骨粗しょう症などにより運動器の機能が衰えて、要介護や寝たきりになってしまったり、そのリスクの高い状態を表す言葉である。

寝たきりリスク7つのチェックポイントとは?
これからは、「筋肉量が寿命を決める」と言っても過言ではない時代である。
車椅子の人でも、指導を受ければ、手術せず歩けるようになる場合もあるという「ノルディック・ウォーキング」も紹介する。

ノルディック・ウォーキングでは、スキーのように二本ポールを使うことにより、四足歩行になり、姿勢が矯正・歩行も安定する 写真提供:PIXTA(ピクスタ)

ノルディック・ウォーキングでは、スキーのように二本ポールを使うことにより、四足歩行になり、姿勢が矯正・歩行も安定する 写真提供:PIXTA(ピクスタ)

<はじめに>より引用

「健康寿命」という言葉が多く使われるようになった。単に長生きするのではなく、いかに健康的に老年を過ごすかということに関心が高まっている。

「寝たきり」になる5人に1人は転倒による骨折や関節など運動器の障害が原因であることは、あまり知られていない。厚生労働省『平成25年国民生活基礎調査』によると、要支援・要介護になった原因の第一位は運動器の障害で、第二位が脳卒中、第三位が認知症である。寝たきりになるまで悪化しなくても、膝・腰を痛めて運動ができなくなることによって、様々な内臓疾患、脳疾患へとつながる悪循環に陥ってしまうケースも少なくない。そこで近年、筋力低下の危険性を訴える「サルコペニア」「ロコモティブシンドローム」という概念が提唱されるようになった。

こうした状態を未然に防ぐには、日常的に運動するしかなく、本書で紹介している「ノルディック・ウォーキング」では、膝痛や腰痛の人も楽に運動ができる。

慢性的な膝・腰痛に悩み、痛みが取れずに通院を何年も続け、ついに手術を決断する人もいる。しかし、それは一生を左右する大きな決断である。納得がいくまで慎重に医師と治療について話をするべきだ。

日赤式脊椎制動術:ネジとロッドの間に動きが許容されており、変形が生じにくい

日赤式脊椎制動術:ネジとロッドの間に動きが許容されており、変形が生じにくい

日本赤十字社医療センター整形外科センター長久野木 順一 医師の手術風景

日本赤十字社医療センター整形外科センター長久野木 順一 医師の手術風景

日本の整形分野は、先端的な部分では欧米に遅れていると言われている。治療は十分な経験を持ち、数年、数十年先を見通した治療計画を持った医師を選ぶべきである。尚且つ、日進月歩の最新情報も研究しなければならない。整形外科とは、意外と奥の深い分野である。経験豊富な医師の数が限られている中で、脊椎が専門の整形外科医である久野木順一医師にインタビューを行なった。

最新医療では特に癌治療に注目が集まるが、多くの人にとってより切実なものは整形外科の分野での、運動器や筋肉量と寿命との関係である。

日本の整形分野は、先端的な部分では欧米に遅れていると言われている。治療は十分な経験を持ち、数年、数十年先を見通した治療計画を持った医師を選ぶべきである。尚且つ、日進月歩の最新情報も研究しなければならない。整形外科とは、意外と奥の深い分野である。経験豊富な医師の数が限られている中で、脊椎が専門の整形外科医である久野木順一医師にインタビューを行なった。

最新医療では特に癌治療に注目が集まるが、多くの人にとってより切実なものは整形外科の分野での、運動器や筋肉量と寿命との関係である。

成人脊柱変形の術前

成人脊柱変形の術前

成人脊柱変形の術後

成人脊柱変形の術後

インタビューを行なった医師の紹介

久野木 順一 医師

久野木 順一 医師
日本赤十字社医療センター
整形外科センター長/医療技術部長。

1953年、東京生まれ。
1978年、金沢大学医学部卒業、同年より東京大学医学部整形外科教室に入局。東大病院、三井記念病院などをへて、1986年に日本赤十字社医療センター整形外科に勤務。同病院リハビリテーション科部長、整形外科副部長をへて現職。
1994年、トラベリングフェローとして渡米。1996年、日本脊椎外科学会奨励賞受賞。日本整形外科学会会員、国際腰椎学会会員、日本脊椎脊髄病学会評議員、日本腰痛学会評議員などを兼任。

目次

はじめに

第1章 整形外科の基本

運動機能で健康寿命が決まる

   誰でも加齢で筋力・骨が劣化する

整形外科の幅広い専門領域

   治療法の選択、まずは保存療法
   病院や医師の選択は慎重に

健康寿命の秘訣は運動

第2章 久野木順一医師へのインタビュー

良い整形外科医の見分け方

   神の手は存在せず、良医を求めよ
   究極の良医とチーム医療
   整形全体を診断できる医師に
   医師の人格が大切
   個人の手術数、年間150例が安心できる脊椎外科医の基準

腰痛の原因を明確にする

   腰痛と心理的原因
   痛みの二次的なものが心理的負担になる
   手術せずに治るといわれる治療法
   手術すべきか、保存療法で良いかを見極める
   手術して症状がひどくなってしまった例もある

脊椎外科の最前線

   急に姿勢が悪くなってきたら要注意
   増えている成人脊柱変形(腰曲がり)発症
   個人によって骨盤と背骨のバランスが違う
   悩んでいる人が多い腰部脊柱管狭窄症
   縮む背骨に順応する特殊なボルトを使う最新・脊椎固定術
   腰部脊柱管狭窄症にX‐STOP(エックス・ストップ)法
   骨がもろくてボルトを入れても再手術する症例
   日本脊椎脊髄病学会の指導医リスト
   ネット情報には注意
   なぜ、腰痛の原因が不明といわれるのか

今後ますます注目される筋肉の重要性

   サルコペニアは重要だが今後のデータ集積が課題
   ロコモティブシンドローム

ノルディック・ウォーキングで寝たきり回避

   ノルディック・ウォーキングで手術しなくても良いように鍛える
   90歳でもできるノルディック・ウォーキング

*現代医療を考える

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