第四章 身体の中から美人になる
美人のポイントはたったの三つ
年齢は顔の色つや
先日たまたまテレビで「年齢当てクイズ」をやっていました。二十歳ー五十五歳くらいまでの女性約十人に対して、会場の数百人が年齢を当てるというものでした。
推定年齢の平均値をとってみると、大体プラスマイナス五ー七歳以内だったでしょうか。でも、例えば、二十歳そこそこの人の人でも四十代と言われたり、四十五歳の人が二十八と言われたり、幅は大きかったのです。
番組はそれだけでは終わらず、なぜ若いのに老けて見られたか、逆に年齢よりもうんと若く見られたか、について調べ、若く見える人と老けて見られる人との間にどういう差があるか、についても調べていました。
といっても、科学的に検証したという厳密なものではありません。専門家の意見に基づいて機械で肌の水分度を調べたり、健康チェックをしたりという、普通のテレビ番組です。
ただ、興味深かったのは、インタビューに答えた皮膚科のお医者さんが、「見た目の年齢は、シワよりもくすみによるところが大きい」と言っていたことでした。
私たちが鏡を見た時、シワはよく目につきます。できていなかったところにできるわけですから。同様にシミも気になります。
ところがくすみは全体ですし、「何となく顔色が悪くなったなぁ」とは思っても、若い頃と比べてどのくらいどうなったか、というのは把握しにくいところです。
ところが、それが見た目年齢に一番影響を与えるというのですから、自分が思っている以上に老けて見られていた、ということも多々起こってくるわけです。
私が、「四十代からは顔の造作より、顔の色つや」と言っているのと共通した部分もありますね。
番組では更に、「老け組」と「若々し組」との健康と生活についても報じていました。若々しい人たちは、ちゃんと食事に気を配り、繊維質のものを食べている結果、大腸の善玉菌と悪玉菌のバランスがいい、老け組は悪玉菌が異常に多い、という結果でした。
それが直接の原因とは言い切れないでしょうが、大いに参考にはなります。またファーストフードやお菓子ばかり食べている人が、顔の色つやが悪くなるのは当然と思います。
血色は、見た目以上に差が出ている
色つやの中でも色についてまず見てみましょう。もともとのDNAがありますから、他人と比べてどうこうということは、あまり意味がありません。
それよりも、自分で肌の色、もっと言えば血色がいい時と悪い時がありますね。どんな時ですか。
悪い時はまず、睡眠不足や悩み事がある、食事がよく取れていないといった時でしょう。
逆に良い時は、言うまでもなくちゃんと疲れが取れていて気持ちの上でも軽く、食事の内容もいい時です。適度な運動も関係があります。
いつも私は、学生時代、アメリカの大学の寮で同室だったアメリカ人(白人)のことを思い出します。彼女は授業料を免除してもらうため勉強も頑張っていましたが、アルバイトも長時間こなしていて、いつも平日の睡眠時間は三ー四時間でした。しかも、朝早く起きないと間に合いません。
とても自分では起きられないので、タイマーでラジオをセットしているのですが、これがまた、とんでもないボリュームで、突然、「ジャーン!!」と鳴り出すのです。
しかもそのラジオのつまみが壊れていて、彼女が寝ぼけまなこでヨロヨロとベッドから起きてラジオのところまで歩いていき、やおらペンチでつまみをつかんでひねる(ところがラジオはなかなか止まらない)間、私は眠りをつき破るラジオ放送に毎朝悩まされていました。今、思い出しても悪夢のようです。
同室だった一年間、続きました。よく私は耐えたものです。彼女の生活がかかっているし、仕方ありません。それに、いつもいつも、彼女は疲れ果てていました。
ところがある日、部屋に戻ると「ね、私の顔見て」と言うのです。見たけれど、何かついているわけじゃないし、でも何か違うなぁと思っていると、「ピンク色よ。昨日久しぶりによく眠ったら、顔がピンクなの」と喜んでいるのです。
白人の方が、私たち黄人より血色がダイレクトに表に表われています。だから、私たちの肌で血色が良いと思える時は見た目以上に血色は良く、悪いと思える時は見た目以上に悪いと考えられるのです。逆に、血色が悪くなっても気づきにくいと言えます。
血色を良くするためには、当然血液の代謝を良くすることが大事です。気血の滞りをなくし、血色を良くするためにも疲れの取れる「陰陽のリズムを取り戻す」ための気功が大変効果的なのです。
ショック! 自分が思っている以上に、本当はブス
ところで、私たちは自分の美しさの判断をどこでしているでしょうか。どうも現実と自分の思い込みが、みんなズレているんじゃないかということに気づいて、その原因について考えてみました。
もうちょっとはっきり言うと、現実以上に自分のことをきれいだと錯覚しているんじゃないかということ。エッ、そんなことないって?
こういう経験ありませんか? 皆で撮ったスナップ写真、焼き増ししてお友達にあげたら、「ヤーダ、私、ヘンな顔してる」と言うので、もう一度見てみたけれど、どこもヘンなところはない。いつもの彼女のまんまなのに、本人は「ヘンだ」と言っている。
自分の写真だってそう。最近、なんだか写真写りが悪くなったと思いませんか? 私は心配になって「私ってこんな顔?」と聞いたことがあります。返ってきた答えは「実物のまんま」というものでした。
それに時々、街中のショーウインドーに映った自分の姿形を見てギョッとしません?「家で鏡の前で見た時はこんなんじゃなかったけれど、まるでオバサン。きっと今日は疲れてるんだなぁ」と自分に言いきかせたりとか。
偶然、屋外でコンパクトをのぞきこんだり、車のサイドミラーをのぞきこんだりして、「ギャーッ。こんなにシワやシミがくっきり。眉間にシワが寄って。私ってこんな顔じゃないのに。ギャーッ、見なかったことにしよう」と思ったこと、ありませんか?
私たちの自己イメージが作られるのは、一番よそいきの顔をしている時です。家の鏡の前でお化粧をしてすました顔をして、「今日もヨシ」と思った時が自分の完成品です。当然話したり笑ったりものを食べたりする時の顔の動きもそれに伴なうシワや口の形も、そこには入っていないのです。
デパートのトイレで洗面台のあくのを待ちつつ見ていると、鏡の前でお化粧直しをしたあと、大抵の人は一瞬「ン!」と決め顔をします。トイレを出ても、そのままだと思う錯覚は、その瞬間から始まるんですね……。
「最近きれいになった」と言われるヒミツ
でも、現実を直視すると、「ここは変えられるかな?」と具体的に考えられます。私のメイク・レッスンでは、いろいろな方法で身体の内と外からきれいになる、それも気持ちよく、がモットーです。安田京子さん(四十一歳・高校教諭)は、それがとてもよくつかめたみたいで、きれいになり、表情も生き生きとしています。
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私は若い頃から、年齢よりも上に見られることが多く、これがコンプレックスとなり、どうしたら若々しく見えるのだろうと考えて、これを基準に髪型や化粧、服などを決めたりしていました。自分では決まっているつもりでも、端からは不釣合いに見えていたのでは、と最近になってようやく気がつきました。ちょうどそんな時にこのプログラムを知り、さっそく参加することにしました。
一日目は、「かっこいい身体づくり」でした。真に美しくなるためには、まず「たまっている疲れをとろう」ということで、『さなぎと蝶』というポーズから始まり体の線を美しくするための数々のポーズをやりました。どれも簡単にできるものばかりで、やっているうちに全身がポカポカして、じわーっと汗ばんできました。
硬い体が少しずつほぐれ、まるで水泳をしたあとのような心地よい疲労感。締めくくりは「美しい歩き方」で、令子先生のワンポイントアドバイスで参加者の歩き方が見る見るモデルのようになり、びっくりしました。歩き方が悪いと腰や首、背中などにも負担をかけるということで、日頃から美しい歩き方をすることで健康にもなれることのは嬉しいことです。
二日目は、「外側に手をかけて、あっという間に十歳・二十歳若返る」というもので、スキンケアから始まりトータルなおしゃれの仕方を大変効率よく教わりました。まず、「自分がどれだけ醜いか、分かった人だけが美しくなれる」というお話にショック! でも、現実の自分をよく自覚して努力すれば、年をとってもいくらでも美しくなれる、ということでした。
スキンケアも高価だから良いとは限らないことや、自分では似合うと思っていた色が実は違っていたことなど、全てが日常のおしゃれに活用できるものばかりです。
このレッスンのお陰で私は自分の服選びがいかに間違っていたかを知り、手持ちの服を人にあげるなどして半分近く処分してしまいました。そして今回の目玉はなんといっても令子先生から参加者全員にメイクをして頂けるというもの。
「えっ、こんなにしっかりメイクをしていいの?」と始めは思いましたが、次々とまるでスターのように美しく変身していく参加者の方々をみてメイクの真髄を見たような気がしました。大満足の二日間でした!
これからは自分のよさを生かした自分に似合うおしゃれをしたいと思います。目標はシャープでカッコいい大人の素敵な女性です。最近は「きれいになった」と褒められることも多く、「このレッスンのお陰」とひそかにほくそえんでおります。年齢とともにますます若返り、生き生きと、美しくなれるようにおしゃれを楽しんでいきたい、と思います。
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ところで、もう一つコワーイ現実について述べましょう。
屋内の鏡の前は当然直射日光より暗いので、アラが隠されます。外に出て「あら、こんにちわ」と挨拶している時の自分の顔は、他人には見えていても自分には見えていないのです。
どうですか、このコワーイ現実を考えたことありますか?
よく、「きれいになりたかったらまず鏡を買いましょう。やせたければ全身の映る鏡を買いましょう」と書いてあるのを目にします。これは確かに良い方法です。鏡が目に入ると気になりますから。
でも、鏡に「現実」が映っていないということも、知っておいた方がいいと思います。